頬や唇、舌などにできる口内炎は、長引くと食事のたびに激痛が走ったり、痛みでうまく
会話ができなかったりと、日常生活に支障をきたしてしまうことも少なくありません。
口内炎でもっとも多いアフタ性口内炎は4~6人に1人の割合でかかるといわれ、多くの方
がツライ口内炎に悩まされています。
そこで今回は、口内炎を早く治すための効果的な方法や日常生活の注意点、歯科医院を受
診する目安などをご紹介していきましょう。
口内炎はタイプごとに原因が違う? 口内炎の種類と主な原因
一口に「口内炎」といってもその成り立ちは様々で、見た目や症状、原因が異なります。
主なものに「アフタ性口内炎」「カタル性口内炎」「ヘルペス性口内炎」「カンジダ性口
内炎」があり、なかでも多いのがアフタ性口内炎とカタル性口内炎です。
ここでは口内炎でもとくにかかる人が多い「アフタ性口内炎」と「カタル性口内炎」の特
徴や原因について解説していきましょう。
アフタ性口内炎
アフタ性口内炎は口内炎の中で最も多く、赤く縁取られた2~10㎜程度の円形または楕円
形の白っぽい潰瘍が頬や唇の裏側、舌、歯ぐきなどに発生します。なかには小さな口内炎
が2~3つほど群がってできることもありますが、多くは10日から2週間程度で自然になく
なり、あとも残らないのが特徴です。
原因はまだはっきりとわかっていませんが、ストレスや疲労、睡眠不足などによる免疫力
の低下、栄養不足(ビタミンB群の不足)などが主な要因といわれています。
カタル性口内炎
カタル性口内炎は物理的な刺激によって生じる口内炎で、粘膜に赤い炎症や斑点、水ぶく
れなどを発症するのが特徴です。
外見の違いから、アフタ性口内炎は「白い口内炎」、カタル性口内炎は「赤い口内炎」と
呼ばれることもあります。
カタル性口内炎は、「頬の内側や舌を噛んだ」「歯ブラシで歯ぐきを傷つけた」「熱いも
のでヤケドした」などの物理的刺激が引き金となって発生します。アフタ性口内炎と同様
に、多くは10日から2週間前後で自然に消失するのがほとんどです。
その他の口内炎(ヘルペス性口内炎・カンジダ性口内炎
口内炎の中にはウイルスや細菌の感染が原因で発生するものもあります。
ヘルペス性口内炎はヘルペスウイルスの感染により発症し、強い痛みや赤み、水ぶくれを
ともなうのが特徴です。
カンジダ性口内炎はカンジダというカビ菌の一種が増殖して生じるもので、白い苔のよう
な斑点が頬の内側や舌などにみられます。
いずれの口内炎も抗ウイルス薬や抗真菌剤などの処方薬が有効ですので、通常の口内炎と
は少し症状が異なる場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
次回は口内炎ができてしまった際に早く治すポイント紹介いたします。