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気になる歯の「変色」Part2

前回に引き続き気になる歯の変色について原因と対処についてご紹介していきます。

歯の一部、あるいは1本の歯のみ変色している場合

歯の一部や1本だけ歯が変色している場合は、以下の4つの原因が考えられます。

むし歯

歯の一部分だけが茶色、もしくは黒っぽく見える場合はむし歯の可能性があります。

むし歯による歯の変色はクリーニングやホワイトニングでの改善は難しく、黒くなった部分を削って詰め物や被せ物で改善を図る必要があります。

過去に神経を取った歯

過去にむし歯治療で神経を抜いた歯は、時間の経過とともに茶色~黒色に変色していきます。

これは、神経を取る際に同時に歯に酸素や栄養を送る血管も取り除いてしまうためです。血液が循環されなくなった歯は、残った血液成分やコラーゲンの代謝も止まってしまうため、内側から少しずつ変色していきます。

このような神経を取った歯の変色は、通常のホワイトニングで歯を白くすることができません。そのかわりに「ウォーキングブリーチ」という漂白法で元の白さに戻せる可能性があります。それでも難しい場合は、セラミックなどの白い被せ物で色を改善していきます。

歯の打撲

転倒やケガなので歯をぶつけた場合、その直後はとくに問題がなくても、数か月後に歯が黒っぽく変色することがあります。

これは、ぶつけた衝撃により歯の内側で徐々に神経が死んでしまうためで、変色のメカニズムは「過去に神経を取った歯」と同じです。

このような打撲による歯の変色は神経が壊死しているため、まずは歯の内部の消毒・殺菌(根管治療)をしっかり行います。その後、神経を取った歯と同様に「ウォーキングブリーチ」または「白い被せ物」で歯の色を改善していきます。

過去に入れた詰め物・被せ物の変色

歯科治療で入れる詰め物・被せ物のうち、保険が適用できるプラスチック製の白い詰め物・被せ物は時間の経過とともに黄ばんだり、茶色っぽく変色したりします。

これは材料の性質上どうしても避けられず、歯磨きやクリーニングでも変色を防ぐことができません

詰め物や被せ物の変色に関してはすぐに治療が必要というわけではありませんが、前歯など人目に触れる部位は見た目の問題が生じてしまいます。見た目が気になる場合は、詰め物や被せ物の作り直し(再治療)が必要です。なお、同じ白い素材でもセラミックは変色がほとんど起こらず、白さを長く維持できます。

歯科医院の定期ケアでいつまでも歯を美しく・健康に

以上のように、歯の変色はむし歯や神経の壊死などトラブルの予兆であることも少なくありません。したがって、「見た目が気にならないから」という理由で放置せずに、できるだけ早い段階で詳しい検査を受けることをおすすめします。

歯の変色でもっとも多い「着色汚れ」は普段の歯磨きにくわえ、歯科医院のプロフェッショナルケアで歯を元の白さに蘇らせることができます

プロフェッショナルケアでは最後に歯面を滑らかに仕上げるため、処置後しばらくは表面に汚れがつきにくく、白さを長持ちできるのもメリットです。

ぜひ、36か月に1度の定期ケアで、いつまでも美しく、健康な歯を維持していきましょう。