気になる歯の「変色」 7つの原因と対処法について
「他人と比べて自分の歯が黄ばんで見える」「昔に比べて歯が黒ずんできた」など、歯の色に関するお悩みをお持ちの方は意外と少なくありません。
歯は一人ひとりでその色に微妙な違いがあるほか、同じ人でも歯の色が常に一定とは限らず、全体が少しずつ黄ばんだり、あるいは一部だけが黒く変色したりすることがあります。
今回は歯の色が変色する原因やその対処法について詳しくご紹介しましょう。
歯が全体的、あるいは複数の歯が変色している場合
歯歯を中心に歯が全体的、あるいは複数本にわたり変色している場合、以下の3つの原因が考えられます。
・飲食物やタバコによる歯の着色
歯の変色で最も多いのが、食べ物や飲み物による歯の着色(ステイン)です。着色を起こしやすい飲食物に以下のようなものがあります。
着色しやすい飲み物:コーヒー・紅茶・緑茶・赤ワイン・ウーロン茶など
着色しやすい食べ物:ソース・ケチャップ・醤油・味噌などの調味料・カレー・チョコレート・ブドウ・イチゴ・ブルーベリーなど色の濃い果実
着色を防ぐためにはこれらの食品を極力控えることが有効ですが、我慢も過ぎるとストレスがたまるので要注意です。
対策としては、毎日の歯磨きをしっかり行うことにくわえ、着色(ステイン)予防の効果のある歯磨き剤を使うのも方法の1つです。さらに、飲食物やタバコによる着色は歯科医院のクリーニング(プロフェッショナルケア)で元の白さに戻すことができます。
・加齢
歯も肌の老化と同じように、加齢により新陳代謝が衰えていきます。すると、内側にある象牙質の色が濃くなり、年齢を重ねるごとに少しずつ歯の色が黄ばんで見えるようになります。
歯磨きや歯医者さんのクリーニングでも黄ばみが落ちない場合は、加齢による変色の可能性が高いでしょう。
このような加齢による歯の変色は、歯科のホワイトニングで歯の色を白くできます。
一方で、黄ばみが気になるからといって歯を磨きすぎると、エナメル質が削れてかえって黄ばみを強くしてしまうこともあるため要注意です。
・薬剤の服用によるもの(テトラサイクリン歯)
歯が全体的に灰色に変色している、あるいは灰色や黄色、茶色などが縞模様のようになってあらわれる歯は、薬物の服用がその原因の可能性があります。
このような変色は、永久歯が作られる幼少期の時期に「テトラサイクリン」という抗生物質を服用したことが主な原因です。
生えたばかりの頃は変色がみられなくても、太陽の光(紫外線)を浴びることで色が濃くなり、変色が目立つようになります。
薬剤による歯の変色はクリーニングやホワイトニングでも歯を白くすることはできません。
対処法としては、セラミックなどの白い被せ物や、歯の表面を薄く削ってセラミックの薄い板を貼り付ける「ラミネートベニア」という方法で歯の色を改善できます。
いかがだったでしょうか。次回は歯の一部分、および1本のみ変色している場合の原因と対処法をご紹介いたします。