次回に引き続き歯ぎしりについて原因とその治療についてご紹介いたします。
歯ぎしりや食いしばりはいまだそのメカニズムに不明な点も多く、はっきりとした原因もわかっていません。
就寝中の歯ぎしりについては以前、「噛み合わせの異常」がその原因と言われていましたが、その説も今は根拠が薄いとされています。
歯がすり減る・欠ける・割れる
かわって、近年その原因として有力といわれているのが「ストレス」との関連です。歯ぎしりや食いしばりはストレスが原因で生じると同時に、それによって不安やストレスを発散させているとも考えられています。
実際に、夜間の歯ぎしりについては「無理に止めてしまうと、かえってストレスがたまった」という研究報告もあります。
ただ、そのストレスも歯ぎしりや食いしばりを起こす要因の1つに過ぎず、ほかにも飲酒や喫煙、薬の服用、遺伝、性格など様々な要因が関与しているようです。
歯ぎしり・食いしばりは歯医者さんで治療できる?
歯ぎしり・食いしばりの発生にはストレスをはじめいくつもの要因が関わっていることから、その原因を特定するのが困難です。そのため、歯ぎしり・食いしばりを根本から治す治療法もいまだ確立されていません。
現在のところ、歯科医院では歯ぎしりや食いしばりのある方への対応として以下のような治療を行っています。
スプリント療法(マウスピース・ナイトガード)
認知行動療法は自身が歯ぎしりや食いしばりをしていることを認知し、その行動を意識的に回避する心理療法の1つです。
例えば、夜間に歯ぎしりをしている人は寝る前に体をリラックスさせ、「あごの力を抜くこと」に意識を向けて(暗示をかけて)から就寝します。
また、日中に食いしばりをしている場合は、目の届くところに「上下の歯を離す」などのメモを貼り、それを目にしたら自身のお口に意識を向けて食いしばりを防いでいきます。
認知行動療法(自己暗示療法)
認知行動療法は自身が歯ぎしりや食いしばりをしていることを認知し、その行動を意識的に回避する心理療法の1つです。
例えば、夜間に歯ぎしりをしている人は寝る前に体をリラックスさせ、「あごの力を抜くこと」に意識を向けて(暗示をかけて)から就寝します。
また、日中に食いしばりをしている場合は、目の届くところに「上下の歯を離す」などのメモを貼り、それを目にしたら自身のお口に意識を向けて食いしばりを防いでいきます。
自分では気づきにくい「歯ぎしり・食いしばり」は 歯科定期検診で早期発見!
無意識に起こる歯ぎしりや食いしばりは、気づかないまま日常生活を過ごしていることも少なくありません。しかし、常習的に歯ぎしりや食いしばりをしている方の多くはお口の中にその兆候があらわれていることから、歯科医師のチェックによる早期発見が可能です。
定期検診には、このような自身では気づきにくいトラブルを見つけるのにも有効ですので、3~6か月に1回を目安に継続していきましょう。