次回に引き続き歯を守る力を引き出す5つの習慣をご紹介いたします。
むし歯予防で肝心なのは「脱灰と再石灰化のバランスを整えること」、具体的には脱灰のスピードを抑えつつ、再石灰化を優位に働かせることがポイントになります。そのためには、普段から次のような習慣を心がけることが大切です。
1,甘いもの・酸性の飲み物は控えめに
砂糖を多く含む食品は細菌のエサとなり、口内を酸性にして脱灰のスピードを速めます。また、酸性の強い飲み物(炭酸飲料・スポーツドリンク・乳酸菌飲料など)も頻繁に摂取すると酸にさらされる時間が長くなり、再石灰化の機会を奪ってしまいます。
甘いものや酸性飲料を楽しむ場合は「食事と一緒に摂る」など、摂取の回数や量を減らす工夫をしましょう。
2, ダラダラ食べ・飲みをやめる
お口の中は食後30分間ほど酸性になり、その後徐々に中性に戻っていきます。しかし、時間を決めずにダラダラ食べたり飲んだりすると、お口の中が常に酸性の状態が続いてしまい、再石灰化のチャンスが失われます。
そうならないためには食事や間食の時間をまとめてとり、食べていない時間を十分に確保することが重要です。「1日3食の時間を決める」「間食の回数を減らす」など、メリハリのある食生活を心がけましょう。
3, よく噛んで唾液の分泌を促す
唾液には再石灰化を助けるカルシウムやリンなどのミネラルが豊富に含まれており、さらに酸性に傾いた口内を中性に戻す働きがあります。
食事の際は「一口30回」を目安に、しっかりよく噛んで食べることで唾液が増え、再石灰化が優位に働きやすくなります。また、お口が乾燥しやすい方は「唾液腺マッサージ」や「無糖ガムを噛む」などの方法も効果的です。唾液の力で歯を守る習慣をぜひ身につけましょう。
4, 食後は丁寧な歯磨きを
食後の歯磨きは口内の細菌や糖分を取り除き、脱灰のリスクを低減します。
したがって、まずは「食べたら磨く習慣」を身につけることが大切です。くわえて、就寝中は唾液の分泌量が減るため、寝る前の歯磨きはとくに念入りに行うことも重要です。
一日の終わりにプラークをしっかり取り除き、再石灰化を促す口内環境を整えましょう。
5, 甘いもの・酸性の飲み物は控えめに
砂糖を多く含む食品は細菌のエサとなり、口内を酸性にして脱灰のスピードを速めます。また、酸性の強い飲み物(炭酸飲料・スポーツドリンク・乳酸菌飲料など)も頻繁に摂取すると酸にさらされる時間が長くなり、再石灰化の機会を奪ってしまいます。
甘いものや酸性飲料を楽しむ場合は「食事と一緒に摂る」など、摂取の回数や量を減らす工夫をしましょう。
「削らずに治すチャンス」を逃さないために
初期むし歯(CO)は、適切なケアとタイミングで削らずに治すことが可能です。一方で、初期むし歯は痛みなどの症状がなく、気づかずに放置されることが多いため、プロによる定期的なチェックが欠かせません。
歯科定期検診ではむし歯の早期発見にくわえ、クリーニングやフッ素塗布など、再石灰化を助けるプロフェッショナルケアも行っています。歯を削らず守るために、3~6カ月に1回の歯科定期検診を習慣化し、むし歯ゼロの口内環境を維持していきましょう。