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「1日3回」よりも大事なことは? 最新ガイドラインでわかる歯みがきの新常識 Part2

前回に引き続き歯磨きの新常識についてご紹介いたします。

フッ素(フッ化物)歯みがき剤は「濃度」が重要

フッ素(フッ化物)は、むし歯予防の効果が科学的に認められた唯一の成分です。しかし、年齢によって推奨されるフッ素濃度が異なります。

最新のガイドライン

6歳以上:1,500ppmのフッ素が配合された歯みがき剤の使用を推奨
これは、フッ素濃度1,000ppm以上の歯みがき剤が乳歯・永久歯ともにむし歯予防に効果があることが、世界中のさまざまな研究によって明らかになったためです。
この結果を受けて、日本でも近年は1,500ppmの高濃度フッ素配合の歯みがき剤が増えてきました。
6歳未満:1,000ppm(日本では900~1,000ppm)を推奨
1,500 ppmの高濃度フッ素配合のものは避けたほうがよいとされています。
歯みがき剤を選ぶ際はパッケージに「フッ素配合」と記載がある製品を選び、濃度(ppmで表記)もよく確認のうえ購入しましょう。

新常識!歯みがき後の「うがい」

最新のガイドラインでは、歯みがき後は水でうがいをせず、過剰な歯みがき剤を吐き出すだけにすることが推奨されています。これは、うがいをするとお口の中のフッ素濃度が低下してしまうためです。フッ素は濃度を保つことで、むし歯予防の効果を最大限に引き出すことができます。

寝る前の歯磨き後のうがいは極力控える

就寝前の歯みがきは口内のフッ素濃度を保つことが重要です。
うがいをしてしまうとせっかくの効果が薄れてしまうため、歯みがきをした後は極力うがいを控え、どうしても気になる場合は少量の水で軽くすすぐ程度に留めましょう。ただし、小さなお子さんは、歯みがき剤を多量に飲み込んでしまわないよう注意が必要です。
歯みがき剤を使用する前に「吐き出す練習」を行い、保護者の監視のもとで使用するように心がけましょう。

自分にあった歯みがきの方法はプロに相談を

以上の内容をまとめると、歯みがきの新常識としておさえておきたいのは次の3点です。
・1日のうち「就寝前」の歯みがきが最優先!寝る前はしっかり磨くこと
・歯みがきは「時間をかける」ことよりも「きれいになるまで磨く」を意識する
・フッ素の効果を引き出すために、歯みがき後のうがいは控えめに
歯の本数やお口の状態、生活習慣は人それぞれで異なります。あなたにとって最適な歯みがきの方法を知るためには、歯科医院でプロのアドバイスを受けることが何より肝心です。
歯科医院の定期検診では、患者さんお一人おひとりの歯や歯ぐきの状態にあった、ベストな磨き方や歯ブラシの選び方などをアドバイスしています。
毎日のセルフケアを効率よく行い、健康な歯を保つためにも、ぜひ歯科定期検診を活用していきましょう。