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急性むし歯と慢性むし歯の違い

むし歯は小さな子どもから高齢の方まで、年齢を問わずかかってしまう病気です。
そのむし歯には「急性」と「慢性」の2種類があるのをご存じでしょうか。
同じむし歯でもこの2種類はむし歯の進み方や広がり方などが異なります。
今回は急性むし歯と慢性むし歯のそれぞれの特徴や注意点などをご紹介していきましょう。

むし歯はこのように進行します

歯は表面からエナメル質・象牙質・歯髄(しずい)の3つの層で構成され、歯髄には神経
や血管が通っています。むし歯はお口の中の細菌が作り出す「酸」によって、エナメル質
や象牙質が徐々に溶けていく病気です。

CO(シーオー)
細菌の作る酸に歯が長くさらされると、はじめにエナメル質の表面がわずかに溶けだしま
す。これが一般に「初期むし歯(CO)」と呼ばれる状態です。
初期むし歯(CO)は正式にはむし歯ではなく、この段階で適切な処置を行えば元の健康
な歯質に戻すことができます。
C1~C2
COの状態が放置されるとエナメル質がどんどん溶けだし(C1)、その影響はやがて象牙
質にも及んでいきます(C2)。
象牙質が溶けだすころになると、冷たいものや熱いものがしみるといったむし歯特有の症
状も強くなるのが特徴です。
C3~C4
象牙質が溶けてしまうとむし歯は歯髄に達し(C3)、ズキズキとした激しい痛みをともな
うようになります。
そして、最終的に歯の大部分が溶けてしまうと(C4)、歯が残せなくなってしまいます。
以上のようなむし歯の進み方は急性むし歯も慢性むし歯も基本的には同じです。ただ、こ
の両者はむし歯の進むスピードや広がり方に違いがあります。次回は、この2つのむし歯の違いをさらに詳しく解説していきましょう。